こんにちは。エクセルソフトの田淵です。
Xamarin のインストール、初期設定は今まで Windows アプリを開発していた方にとって結構敷居が高く、Xamarin 標準の統合インストーラーで全部インストールしてくれはするのですが、個人的にあまり好みじゃない感じに色んなツールがインストールされてしまいます。
2015/5/8 追記:
現在の統合インストーラーは Android SDK のインストール Path こそ %LOCALAPPDATA% になりますが、UAC が掛からないので楽ちんです。Android Studio とかを使わないなら統合インストーラーでどーんとインストールするのも良いかもしれません。
特に Android 開発には色々なツールが必要になる点と、頻繁にアップデートが発生する点からなるべく触りやすいところに配置した方が後々困りません。そういうインストールガイドを書いておいた方が良いかと思い、エントリーを残しておきます。
Windows での iOS 開発環境は、統合インストーラーで一発 OK です。
事前にやっておきましょう
この部分はすでに Android Studio や eclipse でネイティブアプリ作ってるよ!って方は読み飛ばして構いません。なお、個人的に Android の環境は短くてスペースの無い 1バイトのフォルダが何かと都合が良いと思うので、C:\dev\
をルートとしていますが 2バイトのフォルダじゃなければ多分問題はないと思います。
まずはということで
- Visual Studio のインストール
- Professional 以上が必要です。
次は Android 用に Java ですね
- J2SDK 1.7 のインストール
- Android L Preview 対応の Xamarin Alpha 版は 1.7 が必須なので、今後の事を考えると 1.7 が良いと思います
- 環境変数に JAVA_HOME 設定
- PATH に %JAVA_HOME%\bin 追加
ネイティブの開発環境
ネイティブの開発環境も入れておきましょう。どうせ同じ書式でレイアウトを組みますし xml の中身をコピーして Xamarin で使えますし。
- Android Studio
か、Eclipse + ADTのインストール- どちらを使うかは好き好きで良いかと思いますが、Android Studio も安定してきて自動アップデートっぽいので多分楽です。
- Android Studio はインストーラーでインストールパスを
C:\dev\Android-Studio
に指定します。 ADT の場合は zip をダウンロードし、C:\dev\adt-bundle-windows-x86_64
に展開します。- Android Studio と ADT を共存させる場合は、どちらかでどちらかの SDK のパスを参照すると良さそうです。ビルドシステムが異なるのでプロジェクトの完全な共存は難しそうです。
- 環境変数に ANDROID_SDK_HOME 設定し PATH に %ANDROID_SDK_HOME% を追加
- AVD (Android Virtual Device) を格納するフォルダです。ここでは
C:\dev\AVD
フォルダを作成して指定します。
- AVD (Android Virtual Device) を格納するフォルダです。ここでは
2014/11/18 追記:
最新の Android Studio では SDK のフォルダが別々になりましたが、基本は同じです。手動でフォルダを変更した場合は、環境変数の書き換えなども忘れずに行いましょう。
SDK Manager
Android Studio をインストールすると、sdk 直下に SDK Manager.exe がありますが、動きません。ADT をコピーした場合はそもそもありませんw SDK Manager と AVD Manager を直接呼び出せるようにしましょう。まずは SDK Manager です。
sdk\tools\lib
に SDK Manager.exe と AVD Manager.exe の本体がありますが、これがそのままでは起動しません。tools\andoid.bat
を呼び出しているので、sdk
の直下にコピーします。 ← ここは問題なくなりました。この 2つはタスクバーにでも追加しておくと直接呼び出せるので非常に便利です。
- SDK Manager を起動して、必要な SDK とシステムイメージをインストールします。最低これくらいは必要かと思います。
- Android SDK Platform-tools, Android SDK Build tools, 4.4.2 と 4.0.3 の SDK Platform, Intel x86 Atom System Image は使う事が多いので必須です。
- エミュレーターですが 現在は Xamarin から Xamarin Android Player が提供されていますので、そちらをご利用ください。
- ARM のエミュレーターはくっそ重いので、一番下の Intel x86 Emulator Accelerator (HAXM) も必須です。
- HAXM は
sdk\extras\intel\Hardware_Accelerated_Execution_Manager
にダウンロードされるintelhaxm-android.exe
をインストールします。 高速な x86 HAXM エミュレーター以外には VirtualBox ベースの Genymotion や、思い切って仮想マシンや実機に x86 Android を直にインストールしちゃうのも面白いかもしれません。- エミュレーター回りの情報は VMware / Parallels で x86 Android エミュレーター / Genymotion を動かす - Qiita や Android x86 を仮想環境 (VMware/VirtualBox/Parallels) にインストールしてリモートデバッグする方法 - Qiita を参照してください。
- HAXM は
SDK Manager はこれで終了
AVD Manager
コピーした AVD Manager.exe を叩いて起動しましょう。
- 何もありませんが、パスは
%ANDROID_SDK_HOME%\.android\avd
になっているはずです。
- 操作しやすい AVD を作るため、まずは Device Difinition タブで Device を作ります。
- なぜか Create Device ボタンから Device が作れないので、Nexus 4 あたりを選択して Clone します。
- 超オススメなのが、Input で Keyboard と DPad をチェックすること。Navigation が全部チェックされていることです。これで、リストがマウスのホイールでスクロールできるようになります。後は画面を 1080x1920 にすると重くなるので、一世代前の機器レベルですが、720x1280 などだとサクサクだと思います。
- Device を作成したら、AVD を作ります。
- Device から先ほど作った Device を、Target は任意で。CPU/ABI は Intel Atom で。Skin は任意で。Internal Storage はデフォルトでは 200MB ですが、Xamarin のアプリは Mono Runtime や API Library が大きいので、512MB 以上だと安心です。そして
Use Host GPU
も忘れずにチェック
- Device から先ほど作った Device を、Target は任意で。CPU/ABI は Intel Atom で。Skin は任意で。Internal Storage はデフォルトでは 200MB ですが、Xamarin のアプリは Mono Runtime や API Library が大きいので、512MB 以上だと安心です。そして
さて、ここまで来れば快適な Android デバッグ環境の出来上がりです。お疲れ様でした。
ここから Xamarin のインストールに入りますw やっとですw
Xamarin インストール
http://xamarin.com/download からダウンロードした統合インストーラーを起動します。
- インストーラーが勝手に SDK をインストールしようとしやがるので、
Choose new location
からC:\dev\android-studio\sdk
を指定しましょう。
- なお、SDK の場所を指定しても MonoAndroid の AVD とかが勝手にインストールされます。画面サイズも小さく特に使う必要はないので、後で AVD Manager から削除しても良いかと思います。
- %JAVA_HOME% で 1.7 が指定してあるので怒られますが、今後は 1.7 に移行しますので、無視して進めましょうw
- NDK とか必要だよーというのでそのまま次へ。
Xamarin Studio を起動して、次のように正しく参照できていれば OK です。 何か間違っていても、ここで直接パスを指定してあげれば問題ありません。(出来れば Android Studio でも動くかは確認しておいた方が良いですが)
お疲れ様でした!
Visual Studio を起動して Android プロジェクトを作成すると、自動的に評価版の確認画面が出てきますので Xamarin にアカウントを作り評価を開始しましょう。 後は Xamarin 学習用リソースまとめ - Xamarin 日本語情報 で Xamarin の学び方を纏めておきましたので、バリバリ開発しちゃってください。
めくるめく C# での Android 開発をお楽しみくださいw
長々とありがとうございました。以上です。